日之出産業株式会社

住所:横浜市都筑区池辺町3854

Tel :045-507-3031

Fax : 045-507-3032

URL : http://www.hinodesangyo.com

限りある水を大切にするために・・・

  微生物による、環境にやさしい排水処理薬剤 

               エルビックシリーズ

~そしてそれは、こんなところに使われているよ!~

■ららぽーと横浜のレストランの厨房の排水

■大阪あべのハルカス

■ケンコーマヨネーズ

■タカナシ乳業

■シャトレーゼ 不二家

■三井タワー屋上のレストラン→再生水に利用

■敷島製パン(パスコ)、中村屋埼玉工場

 

 

 

 

 

日之出産業株式会社の

ロゴのキャラクターはカエルくん。

~社長さんインタビュー~

  日之出産業株式会社 代表取締役社長 大林 世一さん

■会社の設立と従業員の方について教えてください

日本の下水整備の発展とともに、しごとの内容も変化  

 昭和51年9月、父が現在の会社を始めた当時、日本は、やっと都心に下水が整備され始めたころでした。浄化槽(下水)のある家もボチボチでき始めていましたが、全国的には浄化槽は普及していず、くみ取り式でした。バキュームカーでホースを入れて吸っていたのです。それと同じく工場などの汚水もたれ流し状態でした。  

 もともと大きな製鉄会社をやっていましたが、オイルショック(昭和48年、第4次中東戦争の影響で石油価格が上がり、国民の経済は大きな影響を受けた)の影響で、倒産しました。その後少人数の従業員で、再び立ち上げたのがいまの会社です。これからは環境保全に役立つことをやろうということで再出発し、バクテリアを使った、汚水を浄化する脱臭剤の販売会社を始めました。浄化槽の臭いや詰まりに入れると、薬が臭いを分解してくれるのです。  

 私は大学を卒業したあと、ポンプの製造会社に入社したのですが、昭和55年にこちらに転職しました。ちょうどその年に、日之出産業株式会社という名前に変え、水をきれいにする事業を本格的にやるようになりました。私はその事業を広める仕事が担当でした。清掃会社に行って、バキュームカーに薬を使ってもらえるように営業をしたこともあります。  

 本社は平成11年、都筑区へ引っ越してきたばかり。現在会社は私を含め13名(うち女性4名)います。専門職で分析をやっている女性社員もいます。営業4名、研究開発・分析(製造)3名、顧問1名、事務2名といったところでしょうか。

■日之出産業の仕事は、どのようなことですか?

微生物のちからで、汚水処理を  

 その後時代が変わり、下水道が完備されてきたことにより工場で排水処理の設備も作るようになりました。各地で下水が整い、企業でも大型の汚水処理装置を使うようになったのです。そこでうちの会社も、排水処理施設の設備と排水処理薬剤エルビックの製造販売へと事業を広げました。  

 現在は、排水処理装置と薬剤の販売がおもな事業ですが、装置のほうは、設計、設備計画、メンテナンスまで請け負っています。薬剤は社内で作っているものもあり、外注もあります。   

 薬剤は商品名を「エルビック」といいます。今から25年前の30歳のころは、いろいろな微生物の薬剤をブレンド・加工・配合しながら、試行錯誤で作っていました。今では研究室で菌の発見から分析まで科学的に行っております。エルビックに使用している微生物には、納豆のようなねばりがあるのです。バチルス菌とよばれる納豆菌の一種には汚水を浄化する力があるんですよ。また紙おむつなどにも使われている高分子吸収ポリマーは汚水を凝集し汚れた水ときれいな水に分ける働きがあるのです。エルビックシリーズは、現在100種類以上あります。お客さまの要望にこたえながら、より良い製品を作っていった結果です。「粉じゃなく液体のほうが扱いが良い」とおっしゃる方がいたので液体のものも作りました。今では液体品がわが社の主流になっております。現在ホームページ上で一部公開していますが、エルビックを使ってくださっている企業は、300社ほどになります。

■会社をやっていて「うれしかった」こと「苦労した」ことは何ですか?

立派な企業が、自社の排水処理には目をつむっていることも  

 うれしいことは、お客さまに感謝されることです。「日之出産業に足を向けてねむれない」といわれることもあるんですよ(笑)。商品開発をしていたころは、大手の企業から「助けてくれ!」と直接ご指名で声がかかることもありました。そんなときは、夜でも飛んでいきます。そして、それを成功させたときの喜びは格別です。緊急の仕事もありますが、それに対応してお客さまに感謝され、環境保全に役に立つのならば、たいへんだとは感じないです。3日で直して帰ってくる。こういったノウハウは、若い社員たちに引きついでいかなければならないと思っています。  

 一方、苦労といえば、薬剤の開発です。安全性の調査や実験を何度も行うので、ひとつの商品に5年かかることもあります。また、お客さまのところでサンプリングして微生物の状態を調べ、水質分析をして、どの薬剤を使ったら一番良いかを提案します。相手が微生物なので、季節や環境によっても状態が変わり、一人ひとりに処方箋(しょほうせん)を書くような仕事です。そしてきれいになったら、次は「いらない」といわれてしまうこともあるんです。  

 ただ、残念に思うことは、ISO14000やエコマークをつけているような立派な企業が、自分の会社の排水処理には目をつむっていることがあるんです。合理性や、効率、コスト削減を考えてしまうと、企業にとってはお金をかけたくない部分なのでしょうね。見て見ぬふりをする会社、利益追求に走っている会社。表では環境保全に取り組んでいることをアピールしていても、実際裏では利益の追求ばかりになっている会社を見てしまうと、表と裏の2面性が見えてしまってがっかりすることがありますね。

■これから、どんなことをやっていきたいですか?

アフリカやアジアの水をきれいにしたい  

 企業に、もっとちゃんと自社の排水処理に目を向けてもらうためには、企業の社会的責任や環境問題を伝えていかないとだめです。子どもが川の水を観察する機会をあたえたり、自然にやさしい排水処理を伝えていくなど、地域の学校ともつながりたいです。社会の目があると、会社もそれを気にするようになりますからね。子どもたちにも見てほしいですね。  

 それと、海外での需要(じゅよう)があります。とくにアフリカ、そして中国や東南アジア諸国では、今でも汚水の処理が満足にできてないところはたくさんあります。大がかりな装置を作らなくても、微生物の力で汚水を処理することが可能です。今後は、もっと世界にも目を向けていきたいですね。

未来に向けて成長をめざす企業に与えられる「横浜知財みらい企業」に認定
未来に向けて成長をめざす企業に与えられる「横浜知財みらい企業」に認定

■日之出産業のモットーは何ですか?

私たちは常に新しい技術をめざし水処理を通じて、環境保全に貢献(こうけん)します  

 「水処理を通じて環境保全に貢献(こうけん)する」ですね。なんといっても水は有限です。排水がきれいにならないかぎり地球環境はきれいにならないのです。そして汚れた水を再生することはおよそ10億人の満足な水を得られない国の人々を助けることができます。水は人間の体を3回転している。排水も飲料水も元は同じものなのです。このモットーを心にきざみ、創造的で革新的なことをやっていく“ベンチャー”でいること。新しいことに柔軟に取り組んでいきたいと思っています。   

 従業員にも、モチベーションを高めるため、国家試験を受けさせています。その一方で、一人ひとり趣味を持っていてプロ級の腕があるので、それを社内でお互いに広めて、仕事とは別のコミュニケーションがとれるような環境作りにも取り組んでいます。  

 これらはすべて、頭をカチカチにするな、という思いからです。常に頭と心を柔軟(じゅうなん)にして、いつも新しいものに挑戦できるようでありたいです。

国家試験の認定証や数々の表彰状
国家試験の認定証や数々の表彰状

■社長さんの学生時代のことを教えてください。

画家になることが夢だった  

 大学では、機械工学・流体工学を専攻し、本当は飛行機の設計士を目指していたんです。フォークギターやサッカー、スキーが好きでした。小さいころの夢は、画家になることでしたね。だからいつかまた、絵を描きたいです。  

 会社をつぐ気はなかったのですが、平成5年に先代から引きつぎました。今56歳なので、あと10年は頑張ります。

 

■子どもたちへのメッセージをいただけますか?

生物や自然の勉強を!  

 自然界に目を向けて、何にでも興味をもって頭をやわらかくしてほしいですね。教科書の中だけではなく、実際に土をさわったり、湧水(わきみず)を飲んでみたりして勉強してほしいです。科学技術もだいじですが、生物や自然は生活に密着しているので、大切にしてほしい。そして、大人になったら、ぜひ日之出産業株式会社に入社してほしいですね!

~大林さんの休日~

■趣味(しゅみ)&マイ・ブーム

 お酒を飲むことは好きですね。でも本当は、絵を描きたいんです。今は図面ばかり描いているので、風景画を描きたいですね。60歳を過ぎたら、画家を目指したい(笑)。