株式会社エーシーエム

住所:横浜市都筑区川和町638

Tel:045-930-3038

Fax:045-930-3039

URL:www.acm-neo.jp

 

すぐれた加工技術で作る、カーボンファイバー製品

強くて軽い、注目の素材をもっと広めたい

~そしてそれは、こんなところに使われているよ!~

■自動車や半導体(※)の製造ラインに使われるロボットの部分に、エーシーエムの製品が

 使われている。

■薄型テレビの製造ラインのロボット、災害用ロボット、介護用の人型ロボットなどに使わ

 れている。

■家具などにも使われている。

 

※半導体とは

 半導体は、パソコンや携帯電話など、身のまわりの電化製品の多くに使われています。

 

~社長さんインタビュー~

  株式会社エーシーエム 代表取締役社長 大久保 茂さん

■株式会社エーシーエムの歴史

先端複合材料(ACM)から命名

 2002年設立の、まだ新しい会社です。私はもともとレーダー(対象物に向けて発射した電波の反射波を測定して、対象物までの距離や方向を調べる装置)の部品を製作する会社に勤めていました。レーダーの発信機や保護カバー、飛行機の先端部分などを作る会社です。飛行機が離発着するときに受ける電波を通り抜けさせるものなので、強度が必要なため、そこに強度のあるファイバー(繊維状のもの)を使っていました。それでさらに強度の高いカーボンファイバーに興味を持ち、自分で会社を設立しました。今は、カーボンファイバーを中心に、先端複合材料(ACM)と言われる素材を使った製品の開発や加工を行っています。会社の名前は先端複合材料(ACM)からつけました。

 創業したときは4人でしたが、現在社員は30名(設計8人)で、うち4名が女性です。途中採用もしており、文系・理系はとくに関係ありません。比較的若い社員が多く、自由でのんびりした雰囲気ですよ。年2回ボウリング大会があるのですが、たいへん白熱します。みんな強くて、スコア150でも優勝できないんですよ。

 

玄関に展示された細いベンチは、大人が6人座っても大丈夫
玄関に展示された細いベンチは、大人が6人座っても大丈夫

■カーボンファイバー(炭素繊維(せんい))とは?

強くて軽く、どんな場面でも使える素材

 カーボンファイバー(炭素繊維)とは、文字通り、炭素でできている繊維です。石油からできた糸を高温で炭化して作られています。特徴は鉄などの金属にくらべて、強くて軽く、熱や摩擦(まさつ)や酸にも強いので、いろいろな場面で使うことができます。1950~60年代に発明され、70年代に実用化されましたが、値段が高いのが難点です。

 カーボンファイバーは繊維なので、そのままでは使えません。カーボンファイバーに合成樹脂を混ぜて固めたものをCFRP(炭素繊維強化プラスチック)といい、それを材料として使います。

 一般的には航空機や自動車や宇宙開発、テニスラケットやゴルフクラブ・自転車などのスポーツ用品、建築現場や医療の現場、携帯電話やパソコンなどに使われています。最近では、ボーイング787に使われるということで話題になりました。

 日本国内では、カーボンファイバーを生産しているのは5社程度、それを加工・成形している会社(エーシーエムなど)があります。飛行機などの大きいものを成形しているのは数社ほどあります。

 

ロボットハンドにも使われるパイプ類
ロボットハンドにも使われるパイプ類

■エーシーエムの仕事

カーボンファイバーのテーラー(仕立て屋)

 エーシーエムでは、こういったCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を使って、工場にあるロボットの手や腕の部分、橋やトンネルの内部の補強材、家具なども作っています。

 まずそれぞれの用途を考えて、どんなものを作ればいいか考案します。どれくらいの強さにしたらいいか、どれくらいの厚さにしたらいいか、どれくらいの温度に耐えられればいいかなどを決め、それにしたがって、適した素材(シート状になっている)を選び、重ねたり、切ったり、焼いたり、けずったり組み立てたりして形にしていきます。

 毎回まったく同じものを作っているのではなく、すべてお客さまの要望による受注生産です。仕立て屋(したてや)さんが、その人にピッタリのスーツを作ることをテーラーメイドと言いますが、私たちはカーボンファイバーで、テーラーメイドしています。

 

■エーシーエムのモットー

設計から組み立てまで一貫作業で行うスピードがセールスポイント

 カーボンファイバーは素晴らしい素材です。発明以来、宇宙開発の世界などでは、その価値をまっさきに認めて使ってきましたが、高価なものというイメージがあって、なかなか一般の世界では広がりませんでした。一般の世界でもその価値を認めて、多少高いけれど使ってみよう、と思ってもらうために、エーシーエムは仕事の速さをセールスポイントにしました。依頼を受けてから納品するまで、なるべく速く対応できるように、スタッフの技術や配置を考え、設備も良いものを使って、社内の一貫体制で取り組めるように会社を作ってきました。

 カーボンファイバーを扱う会社の多くは、製品の設計、成形、加工、組み立ての、ある工程だけを受け持ち、他の工程はまた別の会社がやりますが、エーシーエムでは最初から最後まで、すべて一貫して社内でやっています。

 製品を作るためには、最初の「設計」の部分がとても大切です。用途を考えて、さまざまなカーボンファイバーと、樹脂を使い分けることで、カーボンファイバーの機能が最大限に引き出されるのです。うまく引き出されると、結果として安く仕上がります。これが、「設計」の楽しさです。

 

シート状の素材を何枚も重ねて型に張り付けていく作業。間に空気が入らないように丁寧な作業が必要。
シート状の素材を何枚も重ねて型に張り付けていく作業。間に空気が入らないように丁寧な作業が必要。

■社員へのメッセージ

自分の担当だけでなく、全体を広く見ることが大切

 社内で一貫して全工程を引き受けているので、スタッフには「自分の担当部分は必ず自分でチェックして、次の工程に渡す」ということを徹底しています。また、全工程が社内にあるので、自分の担当以外も知ることができるので、工程全体を、広く俯瞰(ふかん)してみるようにと伝えています。ある1か所だけしか見ていないと気づかなかったことにも、気づくことができ、それがエーシーエムの強みでもあるのです。

 ときには、お客さんにも参加してもらい、自分の目で確認してもらうこともあります。エーシーエムでは、そのために技術や製造方法を公開しています。工場見学を積極的に受け入れているのです。カーボンファイバーの全体像を知ってから使ってもらうことで、お客さまもわが社も、おたがいにハッピーになれるのです。

 

■会社をやっていて「よかった」こと「大変だった」ことは何ですか?

たいへんなときも、何とかなると信じて進む

 社長をしていると、自分の仕事を自分で決めないといけません。あたり前ですが、時間を決めたり、給与を決めたりといったことは、経営者の大きな仕事です。しかし、自分がやることも自分で決められるのです。自分でやりたい仕事に集中することができるので、それは本当に楽しいし、会社をやっていて良かったと思います。

 反対に大変なことは、お金がなかったり受注がない時です。でもそんなときも、決してあわてないことが大切です。いろいろな方と会議をして意見を聞きますが、たくさんの方に支えられて今の仕事が成り立っていると思うと、そこから道が見えてくるものです。だから、たいへんなときも、何とかなると信じて進みます。

 

■社長として、こだわっていることや絶対にゆずれないことはありますか?

一流の部品がないと一流のマシンは作れない

 よく、親会社・子会社とか言いますが、私たちは「ビジネス」をしているので、いくら親会社であっても、立場は対等だと思っています。たとえマシンを作っている会社の手伝いの仕事だとしても、一流の部品がないと一流のマシンは作れないんです。私たちは、一流の部品を作っているという自信があるので、お手伝いであっても対等の立場で仕事をします。

日本は資源がないと言われますが、私は日本は豊かな国だと思います。それは素晴らしい「人」がいるからです。シェールガス(固い岩盤のすきまに閉じ込められた天然ガス)にしても、それまで使えなかったものを、使えるようにしたのは日本の技術です。最近は海外移転をする会社も多いですが、日本には、すぐれた技術ですばらしいマシンを作っている会社があります。だから私たちも、日本で力を発揮したいと思っています。

 

型で成形したパイプの断面
型で成形したパイプの断面

■子どものころなりたかったものは?

「そもっちょ(いたずらっ子)」と呼ばれていた子ども時代

 実は小さいころは、夢はとくになかったんです。泥団子を作ってぶつけ合ったり、靴に入れたりと、いたずらばかりしていました。だからいつも体中傷だらけでしたよ(笑)。高校まで新潟にいたのですが、向こうではいたずらっ子のことを「そもっちょ」というんです。いつもみんなにそう呼ばれていました。

 こちらに来てからは、おとなしい生活をしていました。でもアルバイトは一生懸命やっていて、夜は仲間と飲みに行ったりドライブに行ったりしていました。

 

 

■都筑の子どもたちに何かメッセージを。

知ってみたら面白いかもしれない

 ビジネスをしていくためには、お客さんに知ってもらわないと、その会社や製品を好きになってもらうことはできません。だから「知ること」「知ってもらうこと」は、とても大切です。

 「知る」というのは、いろいろなことに興味を持つことです。それが遊びでも仕事でも勉強でも、知ってみたら面白いかもしれません。知って面白いと、もっともっと興味がわいてきて、それが自分の役に立つかもしれないのです。もちろん「嫌い」なことは無理をする必要はありませんが、まずなんにでも興味を持って知ってみてください。そこからすべてが始まります。

 

 

■スタッフの本田さんは、どうしてエーシーエムに入社されたのですか?

世界に出ても勝てる仕事がしたい!

 私は入社して5年目ですが、学生時代に、「絶対に世界に出ても勝てる」という仕事をしたいと思っていました。いろいろな会社を調べて、日本のカーボンファイバーは、世界で7割のシェアがあるということを知りました。本当に素晴らしい素材で、もっともっといろいろなところで使われるといいと思っています。営業と技術を担当しており、カーボンファイバーのアピールや事業開発が私の仕事です。

 神奈川出身なので、夢は、みなとみらいに事務所を持つことです!まだまだ知られていないことがあるので、それをアピールしていきたいです。

 

大久保社長とスタッフの本田麻衣さん
大久保社長とスタッフの本田麻衣さん

~大久保さんの休日~

■趣味(しゅみ)&マイ・ブーム

 地元都筑区在住なので、緑道などの散歩が楽しいです。

■休日のすごし方

 つい休日はダラダラ過ごしてしまいがちですが、2009年から飼っているトイプードルが

 かわいくて、いつも散歩に連れて行きます。

■この街について

 住んでいる場所ですが、住みやすいですね。きれいだし、公園や遊歩道に恵まれていて、

 子育てをするのに良い街だと思います。