
世界でここだけ!屋外コンサートで
雨にぬれても大丈夫なムービングライトを開発!
~そしてそれは、こんなところに使われているよ!~
■世界でひとつの、屋外で雨に濡れても大丈夫なムービングライト。
屋外でのコンサートや、アミューズメント・パークの屋外ライトアップなどに
使用できる。
■水中でも美しく光るLED照明。23年から製造販売を始めた新製品。
水を染めることができ、20m位までの噴水などで利用できる。
■川崎の「ラ・チッタデッラ」http://lacittadella.co.jp/」
■「八景島シーパラダイス」http://www.seaparadise.co.jp/ のアクアスタジアムの天井
■「六本木ヒルズ ヒルズアリーナ」http://www.roppongihills.com/facilities/arena/
■サンケイビル、その他各地のアミューズメント・パークにも設置されています。
~社長さんインタビュー~
株式会社ピーシーライツ 代表取締役社長 藤 信彦さん

■株式会社ピーシーライツの名前の由来
「証明の向きを左右に変える命令」のこと
株式会社ピーシーライツは、コンサートなどで使う照明を製造したりレンタルしたり、コンサート会場で照明の操作を担当している会社です。
会社名の「ピーシーライツ」は、「PC(パン・コマンド)」ということばに由来しています。「パン」とは、カメラや照明の位置を変えずに向きを左右に振って、広い場面を写したり、照らしたりすることです。「コマンド」は、コンピューターに決まった文字を入力して、命令を送ること。だから「パン・コマンド」とは、「照明の向きを左右に変える命令」という意味になります。
1989年に東京都大田区で創業して、2008年に、ららぽーと横浜のすぐ隣の地に引っ越してきました。コンサート用の機材は大きく、数も多いので、運び出すには大きなトラックが必要です。そのため住宅街だと危険なので、引っ越しました。
■株式会社ピーシーライツの仕事
照明関係…野外コンサート会場での照明の仕事
現在の仕事は、8割はコンサートでの照明の仕事です。コンサート会場に照明機材を運びこみ、音楽にあわせて、ステージをてらす照明の色や、方向や角度、あてかたのプログラムを作って、パソコンで操作します。
野外コンサートでは、高いやぐらを組んで照明を上のほうにも取りつけますが、それはとてもたいへんな作業です。雨が降ることもよくあるのですが、照明の一つひとつに傘をつけるとなると、とても手間がかかります。照明は熱を持っていて熱いし、足場(あしば)が雨ですべるので、本当に危険です。そこで2001年に、雨にぬれても大丈夫な動く照明を開発し、販売を開始しました。これが「ターボ700」で、世界的にも、うちの会社が初めて製造しました。

照明の製造…アミューズメント・パークの証明を作る
残りの2割は照明の注文を受けて製造したり、ちゃんと動いているかメンテナンスする仕事です。具体的には、アミューズメント・パークの建物や公園などが美しく照らされるような照明を作って、動きをプログラミングし、定期的にメンテナンス(修理)しています。
この近所だと、川崎の「ラ・チッタデッラ」http://lacittadella.co.jp/ 」 や、「八景島シーパラダイス」http://www.seaparadise.co.jp/ のアクアスタジアムの天井(てんじょう)に設置されています。
「六本木ヒルズ ヒルズアリーナ」http://www.roppongihills.com/facilities/arena/ や、サンケイビル、その他各地のアミューズメント・パークにも設置されています。

■株式会社ピーシーライツの社員
23 歳で独り立ちして、コンサートツアーを担当するスタッフも!
いまは21人の社員がいて、平均年齢は30~35歳なので、若い会社ですね。40代の人は私ともう一人くらいかな。
エンターテイメントが好きな人には、アーチストのコンサートを担当してもらいます。女性社員も7人いるのですが、そのうち6人はコンサートの担当です。23歳でひとり立ちしてコンサートツアーに同行しているスタッフもおり、とてもやりがいのある仕事だと思います。
コンサートツアーの担当になったら、3~4日で照明機材の準備をします。たとえば、火・水・木曜で準備して、金・土曜が本番、日曜が撤収(てっしゅう)、というスケジュールを、会社としては、1週間に4~5本並行しておこなっています。週末が勝負になり、徹夜になることもあります。横浜アリーナのような大きな会場は2人1組、少し規模の小さいホールは1人で担当してもらっています。

一方、照明機器の製造の部署にいる人は、モノづくりの好きな人ですね。
うちの会社に入社を希望する人は、「舞台の裏方(うらかた)がやりたい」「機材をつくりたい」という目的を持ってくる人が多いですね。コンサートというと、アーチストのファンだとか、ミーハーな人が多いのかと思うでしょうが、自分で音楽を楽しむのと仕事とは違うので、そういったミーハーな人は向かないかもしれません。でもみんな、担当したアーチストのファンになるみたいですよ(笑)。やはり、一生懸命その人のために仕事をするわけですから、自然と応援したくなるのでしょう。
会社の雰囲気(ふんいき)ものびのびと自由です。スタッフはそれぞれ、自分の担当のアーチストのスケジュールで動いているので、会社内でいつもみんなが顔を合わせる、と言うことはあまりありません。
■株式会社ピーシーライツの自慢できることと、スタッフへの思い
製造から操作、メンテナンスまでを引き受けているのはうちだけ
うちの会社で作っている照明機器は、それ自体は特別なものではなく、製造技術もむずかしいものではありません。でも、エンターテイメントの場面でいきる製品なのです。
うちの会社では、デザインから、動かすためのプログラムまでをオペレーターが担当し、メンテナンスまで引き受けています。つまり、製品を作り、それに関わる操作作業もメンテナンスも含めてすべてをトータルで引き受けているのは、うちの会社だけなのです。
同じ現場に関わる人たちが「あったら便利」と思うものを、実際に作って操作しているのが、株式会社ピーシーライツです。
スタッフは会社の外で仕事をすることが多いのですが、皆、放っておいてもちゃんとやってくれるので安心しています。そうは言っても、外に出てしまえば、助けてあげられないこともあります。会社の中でできないことは現場でもできないので、せめて会社でできることはやって、準備を完ぺきにしておくことが大切だと、いつもいっています。現場でトラブルになると、ばんかいするのはたいへんですからね。
それと、コンサートの同行というのは移動時間が多いので、どうしても家族ですごす時間が短くなり、チームですごす時間が多くなってしまいます。ひとりになれる時間もほとんどなく、精神的にもたいへんなので、できるだけ仕事の時間を変えてあげたりして対応しています。

■会社をやっていて「よかった」こと「大変だった」こと
トラブルにあっても強い気持ちで「やりきる」
よかったことは、コンサートがぶじに終わったり、設備がきれいにできあがったとき。お客さまの満足した顔を見ると、スタッフも「やった!」という気持ちがわきあがります。
苦労したこととしては、2001年に、ある大規模な野外コンサートツアーで「ターボ700」を初めて使ったのですが、このとき、半分のライトがつかないというトラブルに見まわれました。3か月くらい全国をまわるツアーだったのですが、そのときは、本当に「地獄を見た」きもちでした。幕張から静岡に移動する間にいろいろと調べて、原因は電圧の問題ということがわかりました。
コンサートは、たとえトラブルがあったとしても、本番が始まったら最後までやりきるしかないんです。「その場をどう対応するか」が大切です。思ったようにいかないことがあっても、どうにかそれを克服(こくふく)しないといけない、やり続けないといけない。「責任を持ってやりきる」というプロの意識が大切ではないでしょうか。それには経験も必要です。長い人で20年くらいかかることもありますが、経験して学んでいくものだと思います。私の長年の経験ですが、初日がうまくいくと、そのツアーはうまくいくことが多いですね(笑)。
■こどものころの夢・いまの仕事
高校時代には、将来は「舞台関係」と決めていた
小学生のころはカメラマンになりたかったんです。機械(当時はカメラ)が大好きだったですね、こわす専門だったけど(笑)。高校時代は演劇部に入って、市内の高校演劇コンクールで、母校の照明を担当しました。高校時代はずっと、照明関係のアルバイトもしていたんです。もともとは自分は文系だと思いますが、高校では理系に変わったんです。だから機械もずっと好きで。高校のころには、自分の夢は「舞台関係」と決まっていましたね。だから大学では文学部演劇科に入りました。卒業後、最初に入社した会社の社長とピーシーライツの前社長が知り合いだったので、ピーシーライツに転職しました。
私は震災直後の2011年3月30日から社長になりました。今は現場にもときどき行くことがありますが、基本的には営業(仕事をとってくること)をしています。コンサートの仕事というのは、実績さえあれば「あそこの会社がやってくれるよ」という口コミで、どんどん広がって新しい仕事の依頼がきます。だから一つひとつの仕事をきちんとやっていくことが大切だと思います。

■都筑の子どもたちへのメッセージ
何でも「続ける」ことが大切!
何かひとつのことが、「自分に向いているか」「向いていないか」というのは、「それを続けたか」「続けられなかったか」ということだと思います。続けることは大切なんです。
エンターテイメントの世界でも、“大御所(おおごしょ)”と言われる人たちは、たくさんのライバルがいる中で、「続けてきた」人。続けてきたから“大御所(おおごしょ)”になれた。
皆さんも、何かずっと続けられるものを見つけてほしいと思います。たとえばゲームが好きなら、それを続けていくうちに、「こんなに好きなんだから、自分で作ってみよう」と思うことがあるかもしれません。
~藤さんの休日~
■趣味(しゅみ)&マイ・ブーム
海外旅行に行きたいです。だれも知らない人ばかりの国がいいですね。海外は展示会などでは行くことがありますが、仕事ではなく、好きなところに行きたい。
■休日のすごし方
丸一日休みのことはほとんどないですね。昼間は休みでも、夜から現場ということも。社長になったら、自分の時間はなくなりました。本当に、たまの休みのときは、寝ているか、昼間からお酒を飲んでる(笑)。オンとオフを切りかえないといけないですね。
■この街について
緑が多い街だと思います。ららぽーと横浜が近いので、買い物や食事が便利です!
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